1026 大切にされる罪悪感
昨日たくさんお話し出来た安心感から、すっかりラブラブ期の感覚を取り戻した気になっていた。
在宅勤務の昼休み、いつものようにお昼寝をしようとベッドに潜り込みながら甘えた一言を送った。
今日も寒いね🍃
お布団ぬくぬく気持ちいいけど人肌恋し(⸝⸝⸝ꈍ( ૢ ꈍ。ꈍ ૢ)
でも既読がつかなくて受け入れて貰えなかったことを悟る。
なんだか耐え切れずに夕方軽い感じで謝罪の追いLINEを送った。
なんか昨日の会話に勝手にちょっと安心しちゃって眠気に任せて勢いで送っちゃったけど返しに困るよね、ごめん(笑)
それも既読がつかぬまま日付が変わる。
たった1日前「あいたいなあ」と言ってくれた彼なのに、私が好意を示すのはダメなのか…。
会いに来てくれとは言ってないし、隣にいないのが寂しいと言ったわけでもない。
ただ存在を思い浮かべて好意を呟いただけのつもりだった。
それでも彼は私にそう言われると叶えてあげられない罪悪感に苦しんでしまうということなんだろうか。
よかれと思って伝えたことが裏目に出る。
今までだったらそれは伝えていいことだったし喜んでくれることだった。
でも相手のリアクションが悪いことで初めてこれが失敗だったと気付く。
気付いた時には相手を傷つけていて、同時に私も傷ついている。
実験の代償が大きい。
調子に乗って送らなければ良かった。
深夜1時過ぎに応答があった。
「もう少しよくなったらあいにいってもいい?」
精一杯の彼の優しさが詰まった一文だと思った。
寂しがる私を満たしてあげられなくて申し訳なさでいっぱいで、でも謝っても喜ばせることが出来ないから一生懸命考えた結果、未来に託す。
結論を私に委ねる疑問文も、私の意思を尊重するかのようないじらしい表現だと思った。
苦しくなった。
昨日の「あいたいなあ」を呑気に喜んで号泣したのときっと彼の意図はきっと同じなのに、伝わってくる苦しさと思いやりが昨日よりずっとずっと重かった。
軽い気持ちでイチャイチャ甘えたつもりだったけど、苦しませた上で「言わせてしまった」と思った。
それは罪悪感だ。
優しさは嬉しい。でも申し訳ない気持ちが圧勝している。
でも喜ばせようとして言ってくれたなら喜んで見せなくちゃ。
咄嗟に返した返事は送った後で推敲すれば良かったと悔いた。
いい表現がすんなり浮かばなくて「どれだけ先でもずっと楽しみに待ってるから大丈夫💗会いたい気持ちは常にあるけど、会えなくてもそれは枯れないから安心して」と書いてしまったけど、論点は多分そこじゃなかった。
私の会いたい気持ちが枯れる可能性なんて彼はきっと心配していない。
本音じゃないのを理解した上での優しさを受け取ったって意味で書いた「優しい気持ちをありがとう」は合ってる。
ついお喋りしすぎて余計なこと言ったり調子乗っちゃって理想や期待に添えないこといっぱいしちゃってる気がするけど、私も優しくありたいって方向だけでも届いてたらいいな
これは完全に失言だった。
発言をしくじった後悔に対して触れるにしても、締めが私を理解してくれと更に押し付けてしまっている。
もう、なんておかしなこと送ってるの…なんて酷いことしてるの…。
謝りたいのに私軸で理解を乞うなんて矛盾している。
ああ、失敗した。そうじゃない。そうじゃないのにどうして。
たくさんの会話量の中で流される1シーンならまだしも、今の私たちのやりとりは一言一句が重い。
「失言を避けるためには」「失言対策」で検索して後悔を重ねないよう猛省。
勢いで発言すると失敗しやすく、話がうまい人は間を取って考えをまとめてから話すのだそうだ。
確かに彼は返信が遅いけど、感情的に突き放すような言葉を送ることなく熟考したであろう返事をくれる。
私に必要なのは瞬発力じゃないんだと気付いた。
彼が優しく対応してくれる程、罪悪感が募る。
私が彼を受け入れてサポートしてあげるつもりでいたのに、私がフォローされてしまっているじゃないか。
苦しませて、無理をさせて、優しい彼氏を演じさせてしまった。
穴があったら入りたい。恥ずかしい。申し訳ない。
こんなんじゃ彼女失格だ、と思う私もまぁまぁの完璧主義者なんだろうか。
「勿論だよ🥰」から始まる私の返信には既読がつかない。
それがまた喜ばれていない実感を煽って苦しくなる。
本当に会いたくて聞いた質問ならそこで未読無視になるわけがないんだ。
コミュニケーションがうまくいかない。
優しい言葉のやりとりが行われても尚、うまくいっている実感が得られない。
しんどい。