0507 妄想を拒む実像
気が付けば彼氏の名前を口にしなくなった。
普段は妄想しながらうわごととして呼びかける彼の名。
誕生日前は恋しさが募って頻度が増えていたのに、誕生日を機にパタリと消えた。
きっとそれは妄想の余地を失くしたからだろう。
こちらの話しかけに応じなかった彼は現実を叩きつけ「こんな幸せなやりとりをしたい」「微笑んで彼と会話をしたい」という願いや想像力が閉ざされた。
現実逃避を許さない程の辛辣な事実が目の前に広がってしまったんだ。
なるべく深刻に考えないようにして、ポジティブに思考を誘導して、長い目でまた頑張っていこうと決意をした筈だった。
でも私は無理にいい彼女でいようとすると逆効果といういつものパターンで、なんだか今日はぼーっと無気力のまま1日を過ごした。
何もやる気が起きなくて、他人にも興味がわかなくて、動く気力もなくて、ただぼーっと。
身体に力が入らない程ではないし軽症だけど、少々の鬱モードですね。
最近は朝寝て夕方までぐっすり+夕方から日付変更線まで寝てしまっていたけど、今朝は寝る気が起きずにぼーっとしていたら昼になって、疲れたなぁって横になったら悲しくなって涙がぽろぽろ零れ落ちた。
「考えないようにする」がうまくいきすぎて実感がついてこないけど、やっぱり私悲しかったんだよなぁと時差を噛み締める。
だってあんなに怖かったの頑張ったんだもん。
それで結局恐れていた結果になったんだもん。
落ち込んで当たり前だよね。
泣いていいよね。
それでも彼への気持ちは変わらない。
大好き。
うまくいかないと私の寄り添い方がよくなかったのかなって気がしてしまうけど、病気の深刻さのせいだって言い聞かせる。
病気が憎いよ。悪いのは全部病気だよ。
でも、バレンタインの時に「会いたい」の意味を履き違えなかったら、強引に渡さなかったらって後悔は残っている。
正解がないのは分かってる。
積み重ねるしかないってわかってる。
でも、どうしたらいいのか分からないって怖くて涙が出るよ。