まっすぐな視線

鬱彼氏とのお付き合い日記

0918 お泊まり

私たちのデートはもっぱら私のおうち。

色んなところにおでかけにも行きたいねと話してるけど、付き合いたて故に今はまだ肌に触れていたい欲求が強くて2人きりになれるところがいいよねとお互い求め合う昂りが落ち着くのを待っているような、続けばいいなと思っているような。

 

仕事終わりの彼がその足で我が家へ。

少しでも長く一緒にいたくておつまみは私が事前に買っておいて、到着を待った。

シャワーを浴びた後にまだお化粧してないよって言ったらすっぴんでいいのにって言うから、どうせお泊まりでお披露目してしまうしまぁいっかと開き直ってノーメイクで待機。

 

駅から徒歩20分距離なので前回はバスで来て貰ってバス停にお迎えに行ったけど、彼は通勤も自転車利用しているくらいだし交通費を節約したい派らしく歩いてくるとのこと。

早く会いたい私は中間地点のコンビニまでお迎えに行った。

 

「ただいま」

待ち合わせたコンビニで彼は私を抱き締めこう言った。

ここはまだおうちじゃないよ?笑 とツッコミたい気持ちを抑え、同棲ごっこみたいな気持ちで今日来てくれたんだなってほっこり。

そういえば前回うちに来た時も言ってたなぁ。可愛い。

なのに玄関に入る時は「お邪魔します」って言うの、設定ブレててとても良い🤣

初披露のすっぴんも「こう言ったらアレだけどそんなに変わらなくない?」って言う。

あんなに眉毛ガッツリ描いてアイラインぶっとく引いてるのにその目は節穴か!笑

でも難なく受け入れてくれたならありがたいと思うことにします…。

 

おうちにつくと私の手を取って「ネイル可愛いね」と褒めてくれる彼。

眩しい。出来る男すぎる。

昨日話してた時に「明日は何して過ごすの?」と聞かれてセルフでネイルやることは伝えていたけど、そういうのちゃんと覚えてて褒めようとしてくれたのとかとても良いですね。

 

チンしたお惣菜をレンジから取り出す時にあちちちってなってたら、彼がひょいっとテーブルに運んでくれた。

「料理人は手の皮が厚くなるから熱いの平気なんだよ」って。

「こういうのも出来るよ」って得意げに腕にもお皿を乗せてウェイターみたいのを披露してくれたのできゃっきゃはしゃぎつつ「それはまだ温めてないから持って行っちゃダメ!笑」とか言って楽しい時間。

お料理苦手な私、改めてシェフの彼氏ってなんだか嬉しい。

自分が出来ないことを軽々出来る人って割り増しで格好良く見えるよね👀✨

 

お泊まりは時間がたっぷりあるからたくさんお話しようねと彼の方が意欲的で、飲みながら色々語り合った。

「早かったのかな」と不安になったあの日を埋めるように、お互いのことをひとつ、またひとつ知っていく。

その中で家庭環境についての話があった。

お互いに両親が厳しくて過干渉かと思えば家を出た途端突き放されたりして、現時点で感謝を感じたり好意を抱いているわけではなくなるべく会いたくないという価値観が一致する「円満な親子関係ではない」という共通点を発見。

彼はお正月も帰省しないらしくもう6年は親に会ってないし連絡も取ってないと言う。

 

ぼんやりと感じていた彼への安心感に強い納得を覚えた。

育った環境による性格の歪みというのは大人になってから実に顕著に表れるもの。

私は親に愛されてきたけど、その愛は傲慢で身勝手で、私にとっては愛ではなかった。

以前躁鬱になった時は親への嫌悪で物凄く苦しんだこともあって、話しているうちに気持ちが落ち込み過ぎて喋れなくなってしまったけど、彼に感じた同じ歪みは本当に嬉しかった。

円満な家庭育ちの人には理解されない価値観がたくさんあって、それ故に悩むことや自分を責めてしまうこともたくさんあって、苦痛に思うことが同じというのは相手にそれを無神経に強いることがない安心感がある。

出会った時から「同じ犬タイプだ」と感情を全面に出す同士であることに仲間意識を感じていたけど、納得に深みが増した。

 

感覚が近い人っていうのは説明する労力を要さない。

彼と接していて感じる心地良さはお互いに察する能力の高さからくる円滑さもあるように思う。

一生懸命自分が相手に合わせなきゃという必死な姿勢は変えられないけど、それが一方通行でなく双方向であるのが本当に嬉しくて、やっと相性のいい人に出会えたと感じている。

恋は些細なことで始まるけど相性がいいとは限らないし、実際付き合って踏み込んでみたら私の献身的な姿勢を当たり前のように受け入れて上下関係になってしまう恋愛が多かったからこそ貴重な人だと思った。

 

期待以上に常に私を求めてくれる彼。

どんな時も何をしていても私のことが大好きなんだなぁと伝わってくる言動の数々が嬉しい。