まっすぐな視線

鬱彼氏とのお付き合い日記

1010 園児を送り出す母の気持ち

突撃翌日、彼の好意と状況が分かって私は安堵でいっぱいだった。

お休み宣言は解除でいいんだよね?と恐る恐るおはようの連絡を意識する。

今までだったら「今日もお仕事頑張ってね」って言い合ってたけど、相手が鬱となれば誰もが知ってる禁句なので避けねばならない。

「少しでも(彼氏)が健やかに過ごせる1日になりますように- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́-」

おはようのスタンプを添えて彼の理想の起床時間にこう送った。

なぜか中途半端な2時間後に「おはよぉ!うん!ありがと!」と元気なお返事。

仕事が始まってスタッフたちが揃った30分後、仕込みに忙しい筈の時間だったけど、まぁ挨拶一言ならスマホいじれるし不思議ではないのかな…本来の時間軸で生活出来ていなかった可能性もあったのかも?なんて当時はピンと来ていなかったけど、きっと「返事をしなきゃ」の腰が重くて勇気を振り絞るのに時間がかかった、というところだろうか。

 

好意の確認が取れて、日付は未定でもデートも出来そうだし、お誕生日も一緒に過ごせると信じていた私は「拝啓彼氏様💞」とプレゼントに悩んでいたらこれが欲しいですとおねだりをした。

既読はつくが反応はない。

昨夜もバイバイした後に送ったインパ写真(彼がオススメしていたマジックのお店のショーウィンドウを眺めている私の写真を友人が撮ってくれた)にはノーリアクションだったし、交流にはしゃぐモードじゃないのはお察しだったので仕方ないんだろうなと思いながらもちょっとしょんぼり。

まぁでもプレゼントなので、今リアクションなくても当日サッと渡される可能性あるしね!

 

翌日もおはようの連絡をした。

今まで黙って耐えて待っていた分、こちらは話したい欲求が爆発してしまう。

おーはよ🥰起きれた?えらい( *ˊᵕˋ)ノˊᵕˋ*) 💕
昨日も1日頑張ってえらかったね✨
頑張ったこと、出来たこと、一個一個褒めてこ💓

もう完全に相手のリアクションがないことを前提にした独り言のような声かけである。

返事はしなくていいから迷惑じゃなければ話しかけてたい、でもたまに何か反応あると嬉しいなってことを添えて、返事を強要せず私も我慢しないスタイルを提示。

 

会ったことで彼のしんどさに実感が沸いた私にとって、彼は園児のようなイメージになった。

幼稚園に送り出した我が子を「おともだちと仲良く遊べてるかな?楽しく過ごせてるかな?」って心配する母の気持ちで一日中彼の幸せを祈っている🤱
「何でも受け止めてあげるしいつでも味方だからね(*´∀`*)💓」と暑苦しい程の愛の訴えを送った。

そしてLINEのメッセージ固定機能を使って私の送った「だいすきだよ🥰」が常に画面上部に表示されるよう設定する。

 

好意の確認が取れたというのに連絡はサッパリ以前のように行き来しない。

夕方には「明日記念日だよ」と固定メッセージについて触れ、お休み期間に私は何度もこの発言付近のラブラブな流れを読み返していたことを伝えた。

彼にも改めてバカップルモードだった時の雰囲気に触れて感覚を蘇らせて欲しい一心だった。

 

変わっていくものもあるだろうけど、思い出も大切にしていけたらいいな。
嬉しいことも悲しいことも全部目を逸らさず抱えて、これからも一緒にいたいよ😊
大切にするから、私といることで安心したり幸せって思って貰えるといいな。

 

これだけ渾身の愛を投げかけて返ってきたのは「懐かしいね!ありがとう!」の一言。

お、おう。

返ってきただけいいんだろうなと思う。

あと突撃開けの彼の語尾には全部「!」がついていて、なんだか振り絞って言葉を吐き出しているような印象さえ受けた。

頑張ってるんだな…。

この時はまだ期待したリアクションが返ってこない落胆に見て見ぬふりをしながら、彼が私とコミュニケーションを取ることがどれだけしんどいことなのか想像出来ていなかった。