まっすぐな視線

鬱彼氏とのお付き合い日記

1111 理想的なコミュニケーション

翌日のインパに備えてようやくネイルをした。

もっと何日か前にやってもよかったけど、彼に写真を送る前提で考えていたからやや腰が重かったのもある。

 

最初に左手の親指以外の4本を施術した。

UVライトで硬化する時に5本まとめてだと親指は横向きになってジェルが垂れてしまうので別々にするのだ。

撮影できる最低限のエリアが完成したので一旦パシャリ。

ちょっとだけ色味を加工してすぐにLINEで送った。

「久しぶりにネイルしたの💕」

既読はつかない。可愛いねって言葉も今は出てこないのかな…。

このまま未読無視のLINEが増えていくだけなのかな…。

 

他のことをしつつ、2時間後に親指も出来た。

さっきの加工がちょっと納得いかなかったのもあって、親指と合わせて最新版の画像を作成。

追加で1枚の画像にして送る。

これなら未読のままでもメッセージ一覧画面から長押しで2枚の画像が見れる。

「親指もできたー!かんせいっ✨

(すぐ見てほしくなっちゃってフライングしたw)

お返事はいらないよ😊」

 

20分後くらいに見たら既読がついていた。

生きてた良かった!という気持ちと、興味持って貰えた嬉しい!という気持ちと。

見て欲しいという意図は混ぜたものの、お返事いらないって書いたからこそ肩の力を抜いて開くことが出来たんだろうと思うと、私が思うよりずっとプレッシャーは大きいのだろうと察する。

そして文字を読み返事を考える疲労感が異常だという症状に改めて納得もした。

 

既読に気付いて喜びのスクショをするも、私に必要なのは迅速性ではないと言い聞かせてゆっくり気持ちを整理して、追加で送る言葉を組み立てていく。

何しろすぐに送ったら頻繁に既読になるかチェックしていることがバレて、よりプレッシャーが増してしまうだろうから敢えて気付いていないフリをして数時間あけてみた。

 

4時間弱経過してから既読をつけてくれた喜びを伝える。

知恵袋で見かけたサポーター彼女さん自身の書き込みで、未読が続いていた鬱彼が既読つけてくれた時に喜びを伝えたら「それだけでもいいんだ」と安心して以降既読がつきやすくなったという情報を見かけたから、このタイミングを実は待っていた。

既読がつき、見てくれたことに喜んだことを伝えて私は満足していた。

 

そこから更に2時間ちょいが経過して、彼からお褒めの言葉が飛んできた。

「爪きれいになったね!」

通知が表示されたホーム画面を思わずスクショして口元を押さえる。

祝杯どころではない、墓が立つレベルだ…。

ありがとう、おめでとう、よかったね私。うわぁ…まじか😭

返事がきた、、、言葉が送られてきた、、、うわあ、うわあああああ

約半月ぶりの彼からのメッセージ送信。

 

ずっと送りたかったエピソードを送った。

漢字を読む難易度が上がっている、文章を読むのがしんどいということを踏まえて、ひらがなを多めに、1文ごとに2行の改行を入れて区切りが分かりやすくなるように工夫したけど少し長くなってしまう。

ちゃんと届くかな?「懐かしいね」って言って貰えるかな?

 

前も会ってすぐわたしの手をにぎって「爪かわいいね」って言ってくれたよね(*´艸`)

あれがうれしすぎて、爪みるたびにほっこりしてたよ🥰

今回もしばらく幸せかみしめてすごせそう💓

 

しかし2分後に返ってきたのは「ごめんね、、、」という謝罪の言葉。

迅速性からしても素直に飛び出た彼の本音がこれなんだろう。

想定外だったけど、彼はきっと「彼女が会いたがっているのに叶えてあげられなくて申し訳ない。自分がこんなことになってしまったばかりに…」と自責思考が根底にあって、私に関わる度にその罪悪感を強く認識してしまうというところだろうか。

 

これには私もすぐに返事を送った。

何にあやまってるの?🥺
なーんにも悪いことしてないよ、大丈夫だよ(*´꒳`*)

既読はつかない。

そうだよね、こっちが伝えたいことを伝えて安心させてあげようとしたけど、返事の言葉は浮かびにくいかもしれないね。

伝えるべきことはすぐに浮かんだけど、数分かけて言葉とレイアウトを完成させてもう1つ送信した。

 

文字をよむのも
かんがえるのも
つかれちゃうのわかってるから

安心してゆっくりおやすみ( *ˊᵕˋ)ノ•ᴗ• )՞

 

1時間後「うん、ありがと」と返ってきた。

謝罪を私に伝えた後、彼は1人で泣いていたかもしれない。

申し訳ない気持ちが膨らんでどんよりモヤモヤ暗い気持ちになって、追加でこちらが送ったものを読んでもすぐに切り替えが効かなかったかもしれない。

でもちゃんと受け取って安心したような言葉を返してくれて、最後にビックリマークがついていないのは背伸びしていない素直な感情のように思えた。

次のメッセージに続けず、親指を出している顔のリアクションボタンを押して終わりにした。

こうすれば私も既読問題にヤキモキしないし、彼も自分の言葉が最後になる無視された感がなくてちゃんと受け取って貰えたと感じられるだろう。

 

なんか、やっと理想の形になれた気がしてとても安心した。

彼を愛し、心配して力になろうとしていることは変わっていないのに、今までずっと言葉だけだった気がして自分の行動に納得出来ていなくて。

「無理しないで」という言葉と行動をやっと結び付けて伝えられた気がしたんだ。

連絡頻度を落として、何も求めず、彼が起こしてくれた行動に対してだけ喜び、謝罪には同調せずそのままでいいのだと伝える。

少し失敗の多い時間をかけた練習期間だったけど、やっと私も1歩成長出来た。

「女性は男性の言葉に愛を感じ、男性は女性の行動に愛を感じる」が本当なら、少しはまともに愛が伝わっただろうか。

 

この状態ならば無連絡のまま日数を置くことにお互いが安心して過ごせると思う。

互いに抱えていた罪悪感が、どうか本当に互いに軽減していますように。