1018 してあげている
「おれも」の余韻が消えるのは早い。
なぜ幸せな気持ちは持続しないのか。
噛み続けたガムの味は想像で補う段階に入っていた。
1月の閑散期でディズニーホテルの予約が空室が多いという情報を目にして、調べたついでに1部屋予約してみた。
3ヵ月先ならば急性期の彼も少し落ち着いて行動力のエネルギーが回復しているかもしれない。
お祝い出来なかった記念日をその頃なら一緒に過ごせるかもしれないね、とお正月あけの休みづらそうな平日にとった。
キャンセル料がかかる半月前までに状況を見て考えるとして、1人勝手にお楽しみ計画を企てる。
このくらいの遊び心があったって許される筈だ。
友達と遊ぶ約束の日程調整をする中で彼氏の話が出たので、さらっと軽くポジティブなことだけを述べた。
深く心配して寄り添ってくれる姿勢を見せてくれない相手には、例え話すきっかけがあったとしても重すぎる。
「私は大丈夫だよ」と心配させないようにして、気にかけてくれたことに対して「ありがとう」を言えば相手は軽い気持ちで情報認識するだけに留まることが出来るから私に対しても億劫な感情が芽生えにくい筈だ。
そんなポジティブな感情のまま彼にLINEを送った。
やはり無連絡でいられるのは中1日で2日ごとに何かしら送ってしまう。
相互大好きのやりとりのままなら4日くらい放置が好ましいのではと思っていたけど、この連絡は出来れば早めにしてあげたかったのもあって気が向いた今だと思ったのだ。
インパしんどそうだったら遠い未来に延期でも大丈夫だからね(*´ω`*)
せめて一緒に過ごせたらいいなとは思うけど、今は何するにも想像以上にエネルギー使うだろうからのんびりいこね💞
ランチピークを過ぎたであろう15時前に送ったけど、その日のうちに既読がつくことはなかった。
時間の問題ではなく、頭を抱える返し辛いお題だったのだと思う。
しんどさに理解を示す提案に安堵する気持ちと、期待に応えてあげないことに対する罪悪感や力がついていかない悔しさがきっと彼の中でせめぎ合っていて「出来るなら叶えてあげたい」と時期尚早に決断する勇気もわかずにいるんじゃないだろうか。
それでも「行かなくちゃいけない」だけに追い詰められているよりは少し楽になれると思って言えるなら早めに言ってあげたかった。
急性期の鬱病の状態でディズニーは絶対しんどい。
「がんばる…」とは言ってくれたけど、出来れば行きたくないであろう彼の意向は汲み取っていたから、あとは私の許容次第だった。
当日1人で家で過ごすことになっても致し方ないと思っているし、我儘を貫いて彼が余計しんどくなって私と関わることに疲労感が増してしまうくらいなら今は忍耐が最適解の筈。
彼の気持ちを最優先に思いやる優しさはちゃんと私の中にある。
だけど自分でも「めちゃくちゃ譲歩したな」と思った。
自分の気持ちを殺して彼のために優しさだけを告げる。
決して嘘の気持ちではないけど、綺麗な上澄みの部分だけ見せて沈殿した下部を隠す。
ありがたいことに心のうちを全て受け止めてくれる友達がいたけど、事態は何も好転しないからかける言葉も困っているのが分かるし、嘆き訴えるのも申し訳なくなってきて自己処理するしかないと1人で抱え込んでいた。
でもちょっと手に負えなくなっている。
バランスがよくない。
「してあげている」という意識が強くなってきていた。
それは見返りがないと無償では続かない行動だ。
在宅勤務が夕方に終わって、なんだかぐったりしてすぐに眠りについた。
もうそれだけで脳疲労のよくない傾向ではあったんだけど、数時間して目が覚めたら不安発作のような状態になっていて、心臓がグラグラするような変な感じがした。
ゆるやかに動悸の症状もあって、不安で落ち着かない心臓の違和感が1時間くらい続いた。
一方的な我慢を続けるのはダメなんだと改めて認識する。
かと言って彼には泣きつけない。
訴えたところで暖簾に腕押しだろうし、困らせて苦しめる悪循環しか想像出来ない。
泣いてる赤子に泣きつくのと同じで何の効果もない。
何より罪悪感やキャパオーバーで別れを切り出されるのが1番怖い。
それよりは例え私が病んだとしても関係を繋ぎ留めておきたい。
解決策はどこにある?
美味しいものを食べて、睡眠をしっかりとり、ちょいちょい散財してストレス発散して、友人に聞いて貰ったりこうしてブログでアウトプットして気持ちの整理と吐き出し口を作った。
それでも安定しない。
昨日Twitterに載せた高級ケーキにたくさんの反響があったけど、返事を書く気力もないまま放置していて、そのお詫びと共にしんどいことを軽く漏らした。
最近はストレスが溜まっていることを叫ぶ投稿が増えてしまっている。
心配した友達からDMがきて、控えようと思ったのに結局また吐き出させて貰ってしまった。
寄り添って一生懸命優しい言葉をかけてくれるけど、私の話す内容が重すぎてやりとりの途中で相手の負担になっていくのを悟る。
だから連絡を控えて自己処理しようと努めていたんだけど、またやっちゃったかな。
どんな言葉でもいいから彼とコミュニケーションを取りたい。
1人で悶々と想像するしかなくて、その間に事態が変わっていくのを知ることが出来ないのはとてつもなく寂しい。