まっすぐな視線

鬱彼氏とのお付き合い日記

1108 社会復帰がうまくいかない

今週は在宅続きの1週間。

今日と明日は午後半休だしリハビリの気持ちで社会復帰に挑んだ。

 

朝は起きられた、身体も動く。よし。

仕事もちゃんと集中して出来たと思う。

1週間休んだおかげでメール量がとんでもないし、5営業日〆切の業務も誰も代わりにやってくれてなくて全部残っていたし、年末調整の書類提出もせかされてたしで気を抜く暇がなかった。

 

この忙しい日になんで会議入れられてんの…とZoomで出席したら、想定外の内容で思わず耳を傾けて真剣に聞かざるを得ない話だった。

精神面や体調面に係るコンディション把握に努めると共に不調またはその恐れがあると認識した場合は無理をさせない

互いに敬意を払い謙虚な姿勢で業務に臨むよう努める

冷淡な態度を取ること、威圧的な態度を取ること、怒鳴ること、侮辱的な言葉を使うこと、および繰り返しミスを厳しく非難する等、パワハラまたは職場の規律・風紀を乱す行為に該当する、その恐れがある不適切な態度は厳に慎むこと。

…これ、私を守る為の新ルール設定と周知認識の会議じゃん。。

 

いつも面談の度に本気で体調を心配して気遣ってくれる管理本部長。

感謝の気持ちが溢れてマイクをミュートのままちょっと泣いた。

私だけに対する愛情だけでなく、他の人に対しても「キツい言い方になってしまったけど皆さんあっての会社で日々尽力してくれているからこそ成り立っていることに感謝してます」と添えていて、こういう人が上にいてくれて良かったと心底思った。

会議終わりに意見がある人がいれば…と締めの展開になるとクソ部長はそれを受けて尚「ミスはミスなのでしないように気をつけて欲しいなと!他部署から指摘されるのは癪なんでね!ミスしていいわけではないのでそこはね!」って何も響いてなくて草。

ここでそれ言うのまじかよ、最早笑うしかない。

いじめっ子って本当に自分が正義でいじめてる自覚って微塵もないんだなあ。

※当時は私への配慮の為としか思わなかったけど、管理本部長目線でパワハラである認識をした上で対策を取った履歴を残す「会社擁護」の意味も大きかっただろうなと冷静に思った。

 

午前の仕事が終わり、保険料控除の資料提出のために郵便局へ。

整理券を発行してソファで待機しようと腰を下ろしたら動悸が始まった。

お、久しぶりだなこういうの。

「周りに人がいる」ということがプレッシャーになっているのを感じていた。

彼への姿勢は覚悟が決まって迷いがなくなったことで落ち着くと思っていたのに、自律神経のやつは今も全然調子がよくないらしい。

 

その後スーパーで買い物をしていても動悸は収まらず、次第に疲労感が増して歩いているのに強い眠気が伴い始める。

カートにしがみついてなんとか立っているような状態。

おう、結構しっかり乱れてるわね自律神経のやつ。

症状を自覚するものの然程動揺はしていない自分に「慣れのたくましさ」を感じていた。

薄着で1日過ごした翌日に風邪をひいた、くらいの「思い当たる節があるからこうなった」という嘆くことのないただの認識。

でもこれが初体験の彼にとっては動揺する大事件だろうし、自分が健康でないショックをなかなか受け止められないだろうし、困ったり不安になったりしてしまうんだろうなあ。

大丈夫だよって背中を撫でながら一緒に歩けたらいいのに、声をかけることさえ出来ない遠い存在なのがただ虚しい。

両想いの恋人を抱き締めたい、それだけの望みが叶わない。

 

帰宅してぐったりした身体を休ませ、少し眠った。

ライブに行くための半休で、支度して家を出なきゃと思うのに「しなきゃ」がプレッシャーになって心が重い。

眠気ではなく心の淀みが床に引き寄せられるような感覚で起きられなくて、何度もアラームを再設定してギリギリまで粘った。

仕事だったら休みますって言うレベルのしんどさで、悩みに悩んでチケットのお譲り先を探すツイートをした。

代わりに誰か行ってくれるなら私はもう家でおとなしく寝ていたい。

でも需要が薄そうで即決で声がかかることはなく、とりあえず支度をはじめる。

シャワーも浴びず、化粧もせず、ほぼ起きたままの服につけたしたような必要最低限の装備でなんとか家を出た。

何度もソファに腰を沈めて予定より遅くなってしまった。

いつか彼とデート出来るようになったら「遅刻してもいいからね、ゆっくりおいでね」って言おうと思った。

私が今自分の症状を然程苦痛に思わないのは、彼に接する練習として学びの姿勢を楽しんでいるところも大きいのかもしれない。

 

電車の中もずっとぐったりしていてしんどくて、もし声かかったら譲るのか自分で見るのか決めかねながら目を閉じて呼吸を荒げていた。

ライブ会場に向かう移動の半分を過ぎたあたりでチケットを譲って欲しいと声がかかったけれど、ここまで来たら自分で見ようと結局断った。

行って正解だったのかどうかは分からなかった。

 

隣の子が立ち位置を動いてはいけないルールを無視して横の私や前の人を押してグイグイ割り込んできて、私は自分の立ち位置が狭くなるし視界も悪くなるしその子が当たるのが不愉快で、開演早々に直接注意をした。

その後効果はあってそれ以上の横暴な動きはなかったけど元の位置に戻ることはなく環境は悪くなったままで「勇気を出して行動したのに受け入れられなかった」と彼や仕事に対することと同じ展開をまた招いてしまったと気付く。

ビックリするくらい足が震えた。

生まれたての小鹿のように膝がガクガクになって、よく立っていられるなという状態。

ライブはそういった周囲の迷惑な人によって楽しさが左右されるのはよくあることだけど、いつもの私ならそれを超えて集中する力があるだろうにずっと気持ちが萎んでしまっていた。

大好きな歌声すらエネルギッシュ過ぎると感じ、私のモチベはそんなに高まっていないからなんだかやかましく感じる時もあったくらい。

大好きな曲さえテンションがあがったフリをして、予定調和のように腕を振り上げたりしていたかもしれない。

 

全国ツアーはまだ始まったばかり。

遠征も予定しているのに、不安しかなくなってしまった。

予定を削っていこうと決め、ライブの相方に体調の報告と今後迷惑をかけてしまうであろうことを謝罪しつつ、まだ先の予定はギリギリまで保留にすることにした。

セットリストがすごく好きなツアーで、楽しめるならたくさん行きたい。

でも楽しめないなら苦行になってしまう。

どちらに転ぶのか今の私には分からない。不安があることしか分からない。

今後少し回復した彼が私と会うこともきっとそんな感じだろうな。

ドタキャンは仕方のないことだ、行こうと計画したことだけでも勇気なんだな。

 

帰りが遅くなり、最寄駅からのバスは終わっていて歩いて帰った。

タクシーに乗るか悩んだけど、彼を送る時は短いとすら感じる程度の20分距離。

彼の身長はこのくらいの高さだったなと顔を見上げる感覚を思い出しながら右上を向いて歩いた。

それでも度々足が止まって歩き続けるのがちょっとしんどい。

ほぼ人気のない道なのに10人以上は抜かされただろうか。

 

思っていたより症状が出る。

自己診断でしかないけど鬱なんだろなあ。

気の持ちようでサッと消せるものだったらどんなに楽か。

これからの仕事をどう調整していこう。

無理して今を頑張るより、悪化させない計画を立てなければ。